売買媒介業務の流れ
受付から決済・引き渡しまでの流れ
媒介契約の締結
現地案内・条件交渉
契約書案の作成
重要事項説明
売買契約の締結
決済・引渡し
受付の趣旨・目的
売却または購入の相談・依頼を受け付ける不動産取引の入口となる受付業務では、顧客のニーズを的確にとらえ、正しい情報を用いて的確なアドバイスを行うことが重要です。
顧客から信用信頼を勝ち取るためには、根拠のない過度な期待を抱かせる発言を慎む・分からないことは曖昧にするのでなく調査の上で正しい情報を回答するといった丁寧さ、慎重さが必要です。
【売買】助言に当たっての注意点
物件調査の意義
不動産は1つとして同じものがなく、それぞれ個性があります。
そのため物件の物理的状況・権利関係・法令上の制限などを的確に把握した上で、販売活動や重要事項説明に生かしていきましょう。
価格査定
価格査定とは依頼を受けた不動産に対する妥当な市場価格の判定を行うことをいい、価格査定には豊富な知識や経験、市況動向に精通していることが必要です。
局面ごとの価格
| 売却希望価格 | 売却希望者(売主)が「売りたい」と希望する価格 特に根拠がない場合が多く、市場価格より高額になりがち |
|---|---|
| 査定価格 | 宅建業者が査定マニュアル等に基づいて査定した金額 |
| 売り出し価格 | 宅建業者と売主との間で話し合い決定した市場への売り出し価格 |
| 購入希望価格 | 購入希望者が希望する物件価格 こちらも特に根拠がない場合が多く、売却希望価格と大きくズレがち |
| 成約価格 | 売主側と買主側で交渉した結果、相互に合意した最終的な売却価格 |
媒介契約の締結
宅建業者は媒介の依頼者に対し、各媒介契約の相違点を十分に説明したうえで媒介契約を締結する必要があります。
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宅建業者が受け取れる報酬について
宅建業者が受け取れる報酬は限度額の範囲内でなければならないのはもちろん、限度額を当然に請求できるわけではなく、媒介内容を考慮して依頼者と協議して決めるように努めましょう。
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広告・集客
不動産の広告を行うには多くの規制があり、「売れればいいや、集客できればいいや」とテキトーに作成してはいけません。
広告作成の基本
不動産広告作成の際は下記の3項目をまずチェックしましょう!
- 自社が売主等と媒介契約の締結をしているか
- 媒介契約を締結していなければ、広告掲載の了解を得ているか
- 当該物件は重要事項説明書の説明事項に該当する調査をし、確定しているか
取引態様の明示
媒介と自ら売主とでは、お客さんが支払う仲介手数料が全然違います。
なので「媒介・代理・自ら売主」といった取引態様は広告を打つたびに顧客に明示しなければなりません。
不実の広告で契約解消が可能!
最新の消費者契約法では、不動産業者が不実な告知・断定的判断の提供・不利益事実の不告知など、消費者があたかも事実であると誤信させ契約を締結した場合、その契約を取り消すことができるようになりました。
契約後に解除されると痛いですからね。
とにかく嘘はつかずに誠意をもって広告・集客を行いましょう!
現地案内と条件交渉
現地案内については買主側がメインとなりますが、売主側としても出来るだけ同席した方が買主の理解が深まります。
現地案内は主に①物件紹介と②物件の理解が主な目的ですが、買主としてもその後の他物件との比較や購入の決意につながる重要な業務です。
資金計画の助言
現地案内で手ごたえを感じると買主は自然に購入への決意へ気持ちが向いていきます。
購入予算についてはある程度考えているはずですが、いざ購入時にトラブルにならないよう出来るだけ早い段階で資金計画についての助言が必要です。
注意点としては①諸経費などを過少に考えていないかと②無理な返済計画を立てていないかの2点です。
条件交渉時の禁止事項
媒介業者はあくまで売主・買主の「仲介人」であるので、公正に条件交渉に臨む必要があります。
なお下記の“業務に関する禁止事項"は不動産取引のプロとしてしっかり把握しておきましょう。
- 不当な履行遅延の禁止(業法44条)
- 重要事実の不告知・不実告知の禁止(業法47条1号)
- 手付貸与等の禁止(業法47条3号)
契約書案の作成
実際の順番は重要事項説明→契約締結ですが、後日のトラブルを避けるため重要事項説明書より前に契約書案を作成しておきます。
事前に契約書案を作成しておくことで、細かいズレを回避できますし、売主買主双方にとって時間の節約にもつながります。
重要事項説明
重要事項説明書とは一言で言うと「その家の説明書」です。
一般消費者である買主が登記上の権利や法令上の制限を1から確認することは困難ですから、不動産取引のプロである宅建業者が間に入り、調査したものを重要事項説明で説明するのです。
重要事項説明は書面にて行いますが、現地にて説明した方が分かりやすい項目も多くありますから、買主の立場に立ち重要事項説明の場だけでなく現地でも理解を深めてもらうよう工夫しましょう。
売買契約の締結
現地案内および重要事項説明にて物件を気に入り、購入意思が固まるといよいよ売買契約の締結となります。
売買契約書については国土交通省の標準売買契約書を基に事前に確認してもらった書面にて読み合わせます。
売買契約締結の基本的な流れは下記のとおりです。
- 契約書記載事項の確認
- 売主側が作成した告知書や設備表の内容確認
- 売主買主の署名押印
- 売主買主は原本保管、宅建業者がコピーを保管
- 契約書原本2部へ収入印紙を貼付し、双方にて消印
- 手付金等の授受、売主からは署名押印した領収書を買主へ交付
媒介報酬を受け取れる時期と額
報酬請求は目的物件の売買契約が成立したときに出来るとされています。(標準媒介契約約款7条)
ただし下記3点の要件が必要です。
- 依頼者と宅建業者間で媒介契約が成立している
- その媒介契約に基づいた媒介行為が成立している
- その媒介行為により売買契約が成立している
売主側の必要業務
買主側でのローン管理
買主側業者はローンの期日管理を確実に行い、残代金決済日にローンが実行されるようしなければいけません。
決済日前の下準備
決済・引き渡しを1日でスムーズに済ませるために、事前の準備がとても重要です。まずは決済日前までに済ませておきたい下準備を列挙します。
関係者への事前連絡
物件の事前確認
該当物件について決済日の前日までに当事者・宅建業者が立ち合いの上、契約時と異なる部分がないか検分します。
- 境界の明示
- 物件内外に残置物がないかの確認
- 契約書に記載された付帯設備が揃っているかの確認
決済日当日の流れ
決済は売買契約書にて決めた残代金支払い日までに行います。基本的には金融機関や登記所の営業時間にて設定しますが、交通渋滞や書類の不備などのトラブルに備えて午前中の早い時間で設定しておくと日を跨ぐ心配がなく安心です。
