不動産業を開業するには

不動産仲介業はリスクが低い

「不動産で稼ごう!」と言うと、多くの方は自分で不動産を買って誰かに貸したり売ったりする不動産投資を思い浮かべるかと思います。
確かに不動産投資で成功しようと思うと、種銭も時間も知識も多く必要ですし、それらが揃っていたとしても絶対に成功できる保証はありません。
しかしながら不動産の仲介業だとどうでしょう?
大してリスクもなければ、たくさんのお客様を抱えなくても十分に生活できるだけのお金を稼ぐことも難しくありません。
ということでこの章では「不動産投資は厳しいけど、仲介業なら何とかなるかも」と言える根拠を交えて、不動産仲介業で独立した場合のメリットをお教えします。

“不動産"を扱っているわけではない

不動産仲介業の仕事は「売主と買主の間に立って取引がきちんと完了するようお手伝いをする」ことです。
つまり不動産そのものを持つ必要がありませんから、不動産の購入資金は不要ですし、在庫を抱えるリスクもありません。

もしあなたが何らかの不動産を持っていて誰かに貸したり売ったりしたい時に、買主や借主を自力で探すでしょうか?
おそらく"不動産屋"に頼むはずです。
その“不動産屋"こそが不動産仲介業者なのです。

単価が大きい

“不動産屋"の儲けは主に「仲介料」です。
この仲介料は法律で決まっていて、例えば3,000万円の物件の仲介をすると仲介料は96万円(※)になります。
半額の1,500万円の仲介でも約50万円(※)を手にすることができます。
はっきり言って不動産の仲介ってさほど手間が掛かりませんから、他の仕事に比べて驚くほどの大金を驚くほど簡単に稼ぐことができるのです。
※売主・買主の両方を自分で仲介すれば倍額になります。

1人でも十分開業できる

“不動産屋"を開業するには人もいりません!
飲食店や物づくりの工場であれば1人で切り盛りするなんて不可能に近いですが、不動産屋であれば宅建士資格を持っている人が1人いればいいので、自分自身が宅建士であれば他に誰も雇う必要がないのです。
さらに不動産屋は自宅でも開業できますから、立派なオフィスや店舗にお金を掛ける必要もありません。
誰も雇わず、自宅で開業すれば先ほど紹介した仲介料はほとんど利益になりますね!

不動産業で早く軌道に乗せるコツ

「独立起業して一花咲かせたい!」とか「今の職場では心も体も限界だ…」など不動産屋の開業の動機は人それぞれだと思いますが、あなたのライバルとなる宅建業者は年々増えていっています。
平成26年から30年度までは横ばいだった宅建業者数は令和に入ると再び増加し始めています。
令和5年度はなんと13万件を超えました。
つまり日本全国にあなたのライバルとなる"不動産屋"が13万もいるということです。
(参考)令和5年度宅地建物取引業法の施行状況調査結果について

ということは何の策もなく不動産屋を開業してしまっては、儲かるどころか明日のご飯にも困る、ということにもなりかねません。
そこでこの章では1日も早く不動産屋として事業を軌道に乗せるいくつかの策をご紹介します。
まずは自分自身がどういう戦略で不動産業界で勝ち抜いていくか考えてみてください!

ターゲットを絞って他と差別化

「私は不動産に関わることなら何でもやります!どんなことでもさぁ相談にいらしてください!」
ぱっと見、とっても頼もしくて良い宣伝文句に見えますが、不動産を探している普通の人が最近免許を取ったばかりのどこの馬の骨かもわからない不動産屋に相談に行くでしょうか?
逆に「当社ではこの地域でペット可の物件はどこにも負けません!」だったらどうでしょう?
ペット可の物件を探している人ならば、無視できずに相談に来そうですよね

不安だからこそ「絞る」

誰でも立ち上げ当初は不安だからどんな仕事でも受けて売り上げを上げるべく手を広げたいんですが、“不安"だからこそターゲットをグッと絞るほうが軌道に乗せやすいんです。
あなたならどういう人のお手伝いをしたいか、どういう不動産なら気持ちを乗せて接客が出来るのか、を1度考えてその方向へターゲットを絞ってみてください。
「この分野なら大手にも負けない!」というレベルに達すればあとはお客さんが勝手についてきます。

不安や不満を解決してこそビジネス

ターゲットが絞れたらあとは集客なんですが、この集客がとても難しい!
そんな場合の助けになるのが“お客さんの不安や不満を解決する視点"です。
もしあなたが何かのサービスを受けたいときに「○○って不安ですよね?私たちにはノウハウがあるので、一緒に解決しましょう!」と言われたら心強いし、一度相談してみようかとなるはずです。
これをあなたがお客さんに訴え続けるんです。
もしかするとすぐの売り上げにつながらないかもしれませんが、続けていくことできっと良い結果が付いてきます。
あなたが絞ったターゲットにはどんな不安や不満があるのか、どう解決できるのかをしっかり考えておきましょう。

1人だからこそ出来る

先ほど日本の不動産業界には13万件ほどのライバルがいると言いましたが、その中には大手や地域で幅を利かせている中堅業者、半ば引退している老舗不動産屋も含まれています。
経験を積むと分かってきますが、その大手や中堅業者、老舗業者がやりたがらない仕事もたくさんあるんです。
「こんな金にならん仕事してらんねーよ」といういわゆる“コスパが悪い仕事"です。
大手や中堅業者は人や箱(店舗)を抱えていて、毎日たくさんの経費が掛かっているので、結構断るんですよね。
でもこういう"コスパが悪い仕事"も1人とか少人数でやっていて店舗などの経費が掛かっていないならば、意外にしっかり儲けが出ますし、取引の経験にもなります。
もしもそういう需要を見つけたなら「やりますやります!」と手を挙げるのもアリです。
広くアンテナ張っていきましょう!

リピートを狙え!

不動産屋に限らずですが、独立開業当初は「早く売上上げないと!」って焦ってしまいますが、最初こそ焦りは禁物です!
そこでこの章では不動産屋を健全に長く続けるための考え方・やり方をお伝えします。

目の前のお客さんに全力対応!

すぐ売上につながらないとしても、目の前のお客さんの不安や不満の解消に全力を注ぐべきです。
その人はお客さんにならなくても、周りで困っている人を紹介してくれるかもしれません。
不動産屋って欲深くて悪い業者もたくさんありますから、あえて“正直不動産"で突っ走ると本当に売り上げに困るときに助けになるかもしれません。

アフターサービスの種類

リピートをしてもらいたければ、いったんお客さんになってくれた方のアフターサービスは欠かせません!
そこでやっておくべきアフターサービスの種類をいくつかご紹介します。

  1. 節目で連絡する
  2. お客さんに連絡しなきゃと分かってはいても、何の用事もなく連絡するのは躊躇するものです。
    ただ「4月から子供さんが小学校ですね」とか「購入から半年たちましたけど、お家の具合はいかがですか?」といった節目のタイミングならば連絡しやすいと思いますし、お客さん側も「あぁこの人親切ねぇ」で終わります。
    お客さんへのアフターサービスのために連絡するならば、タイミングや話題を工夫して行ってみましょう。

  3. 税金のことを教えてあげる
  4. 住宅を購入してみて痛感しますが、税金のことって本当に難しいんですよね。
    ネットで検索しても、結局何をいつどうすれば良いのかさっぱり分かりません。
    これはお客さんにとっても同じです。
    なので連絡するときにはお客さんに役立つ税金の情報を自分なりに調べたうえで、教えて差し上げるといいでしょう。
    もしもお客さんがすでにご存じだとしても「買ってからも気にしてくれてるのねぇ」といい印象が伝わりますので、一挙両得です。

  5. 住宅ローンの知識を教えてあげる
  6. 住宅を購入するとほとんどの方にとってイヤでもついてくるのが"住宅ローン"です。
    普通だと35年、短い方でも15-20年、長い方だと50年ローンというのも珍しくなくなりました。
    そんな住宅ローンですが、長く付き合っていると金利の上下や勤務先の変更、繰り上げ返済など転換点が多く訪れます。
    そんなときにお客様が求めている住宅ローンの知識を教えて差し上げるととても喜ばれます。
    勤務先の変更や繰り上げ返済のタイミングが前もって分かっていればその時に、金利の上下動のニュースが出ればそのタイミングに連絡してあげると、お客様の心配事も聞き出しやすくなります。