聞き取り・現地調査の進め方
聞き取り調査
物件の状況や権利関係を把握するためには、正しいかどうかは別にして、売却依頼の当事者または不動産の持ち主(と思われる人)への聞き取りから始めることになります。
もちろん聞き取った内容を根拠なく信用することはせず、後から現地調査や公簿調査などによって、裏付け調査をすることが大切です。
本当にあなたの物?
権利の主体とはその人が本当に所有者であるのか、または処分する権原を持っているのかということです。
たとえ不動産登記上の登記名義人であっても、すでに他人に売ってしまっていたり、相続が発生しているなど、真の所有者でないこともあるので注意が必要です。
真の権利者かどうか疑わしい場合は、現在居住しているのは誰か、公租公課は誰が負担しているか、公共料金は誰が払っているかなどを慎重に調査します。
さらに下記の情報を参考に権利者になりすましているおそれがないかも確認しておきましょう。
- 固定資産税・都市計画税納税通知書の支払人
- 住民票と登記記録上の所有者を比べる
- 所有者本人しか持ちえないはずの登記済証・登記識別情報通知を確認
- 実印と印鑑証明書の印影の一致
- 運転免許証や印鑑証明書が偽造でない確認
- 物件や周辺情報の知識の有無
近親者や共有者への対応は?

配偶者や子など所有者の近親者だとしても処分の権原を持っているとは限りませんし、近親者ならば権利証などを持ち出すことは容易です。
電話等で済ませるのではなく最終的には所有者本人に面談する機会を持つのが最も安全です。
なお共有物件を売却する際は共有者全員の同意が必要なので、揉めてないか早めに確認しておきましょう!
何か隠していないか
売却理由に合理的な理由がない場合には、重大な瑕疵や売主の破産のおそれなど何か重要な問題が潜んでいる場合もあります。
特に欠陥や瑕疵がある場合は価値が下がるのを恐れて隠すケースも多いので、発言に不安がある場合は徹底的に聴取することが重要です。
聴取だけではなく売主とともに告知書を作成しておくと後々のトラブルを避けられます。
現地調査
聞き取り調査にて権利関係や売却理由などをしっかり確認できたら、実際の対象地を訪れて現地調査を行います。
敷地の確認
建物の確認
付帯設備の確認
給湯設備や水回りの設備、照明や建具などの備品や庭木・庭石の有無などの付帯設備は故障や不具合の状況を確認し設備表に記入します
撤去や残置の意向については重要事項説明までには最終意思を固めてもらうようにします
敷地と道路の関係
相隣関係の確認
生活関連施設の調査
水道やガス・電気などの各供給施設や下水道といった排水施設は快適な生活を送る上では非常に重要な施設ですから、後からトラブルにならないよう的確に調査をしておきましょう!
給水施設の確認
まず給水施設(上水道)ですが、下記の事項を所有者や居住者へ聞き取ったり、対象物件を管轄している水道局で給水分岐管管理図の写しを取得して調査します。
- 配管設備の有無
- 公営か私営か
- 配管所有者
- 配管が隣地を通過しているかどうか
- 通過している場合の敷地所有者
- 埋設されている配管の位置・口径
- 宅内引き込みの位置・口径
- 未整備の場合の整備予定
ガス施設の確認
ガス管の確認も水道施設同様、対象物件を管轄するガス会社に確認して下記を調査します。
- 配管設備の有無
- 都市ガスかプロパン(LP)か
- 配管所有者
- 配管が隣地を通過しているかどうか
- 通過している場合の敷地所有者
- 埋設されている配管の位置・口径
- 宅内引き込みの位置・口径
- 未整備の場合の整備予定
LPガスの際の注意点

もともとLPガスを使用しているお宅であれば、宅内配管をLPガス会社が所有していることがあります。
もしもガス会社を変える場合は配管工事費などの負担が発生することもあります。
調査の際は必ず宅内配管の所有者も確認しておきましょう!
電気施設の確認項目
- 供給元の電力会社
- 使用可能電力
排水施設(下水道)の確認
排水施設(下水道)は下水道局で公共下水道管理台帳図の写しで、公共下水の配管図や埋設されている配管の位置・口径などを調査します。
- 公共下水・汲み取り・浄化槽の別
- 雑排水・雨水の排水施設の種類
未整備の場合の対応

水道・ガス・排水施設についてまだ整備されていない場合は、整備計画の有無を調査し、予定があるときは予定日や特別負担金の要否・金額などを重要事項説明書に記載し、買主に説明する義務があります。
