建築確認と建築協定

建築確認

建築確認とは建物が建築基準法のルールに則って安全に建てられようとしているかを事前に確認する手続きのことです。
主に新築の建物が必要となりますが、具体的に建築確認が必要な建物についてまとめていきます。

※特殊建築物とはホテル・映画館・共同住宅など、不特定多数の人が利用する大規模な建築物のことです。

新築で建てるだけでなく、工事についても建築確認が必要なものがあります。

建築確認が必要な工事
建築物の種類	新築	増築・改築・移転	大規模修繕・模様替え
特殊建築物 (200㎡以上)	○必要	○必要	○必要
木造建築物 (階数3以上延べ面積500㎡以上高さ13m超軒の高さ9m超)	○必要	○必要	○必要
木造以外 (階数2以上延べ面積200㎡以上)	○必要	○必要	○必要
上記以外 (都市計画区域準都市計画区域準景観地区内)	○必要	○必要	×

特殊建築物以外の建築物を特殊建築物に変更する場合、変更後の合計面積が200㎡を超えるときは建築確認が必要です。
ただし劇場から映画館とか旅館からホテルといった類似の用途へ変更するときは建築確認は不要です。

増築・改築・移転については防火区域・準防火区域外で床面積の合計が10㎡以下なら建築確認は不要です。

建築主事もしくは副主事に工事開始前に建築確認の申請を提出します。

申請後、建物の建築計画が建築基準法に適合していることが確認されれば、確認済証が交付されます。

工事が完了したら終了後4日以内に完了検査の申請を行います。

完了検査の申請後、7日以内に完了検査が行われ、問題なければ検査済証が交付されます。
この検査済証が交付された以降から建物を使用することが可能です。

原則として工事完了後の検査済証が交付された後しか建物の使用が出来ませんが、特定行政庁が安全上・防火上・避難上問題なしと認められると、例外的に建物の使用が可能になります。

建築協定とはその地区の住民同士が話し合い、合意に基づいて定めるルールのことで、条例によって決められた一定の区域内で締結することができます。
なお建築協定は所有者だけでなく借主も締結することが可能です。

建築協定の締結・変更には区域内全員の合意が、建築協定の廃止には過半数の合意が必要です。