永小作権まとめ

永小作権とは?

永小作権とは小作料を払って、他人の土地で耕作や牧畜を行う権利
現在では永小作権は消えつつあり、土地を賃借権で借りることがほとんどになっている

永小作人は、小作料を支払って他人の土地において耕作又は牧畜をする権利を有する。
【民法第270条】

永小作権の内容

永小作権は以前からの慣習により決められていることが多いが、設定行為により決めることも可能
存続期間は20年以上50年以下で、50年より長い期間を定めても50年に短縮されてしまう
<また期間満了時に50年を超える設定もできないbr>逆に10年など20年以下の設定もできない

  1. 永小作権の存続期間は、20年以上50年以下とする。設定行為で50年より長い期間を定めたときであっても、その期間は、50年とする。
  2. 永小作権の設定は、更新することができる。ただし、その存続期間は、更新の時から50年を超えることができない。
  3. 設定行為で永小作権の存続期間を定めなかったときは、その期間は、別段の慣習がある場合を除き、30年とする。

【民法278条】

永小作人が2年以上小作料を支払わなかったときは永小作権の消滅請求をすることが出来る
永小作人は土地に永久に損害が出るような変更をしてはならない

永小作人が引き続き2年以上小作料の支払を怠ったときは、土地の所有者は、永小作権の消滅を請求することができる。
【民法第276条】

永小作人は、土地に対して、回復することのできない損害を生ずべき変更を加えることができない。
【民法第271条】

永小作権と地上権

地上権は無償でも設定できるのに対し、永小作権は必ず対価である小作料を支払わなくてはならない